先日、旧友の結婚披露宴に行ってきました。彼とは20年近く前に、勤務先で初めて会いました。彼は整形外科医で、大学も医局も違い、一緒に働いていたのも1年半と短かったのですが、同い年ということもあってか気が合い、その後も2-3年に1回ぐらいのペースで会っていました。たまにしか会ってませんが、いつも会うたびに思うのが、久しぶりに会う気がしないということです。そして南北朝時代の大燈国師の言葉を思い出します。
「億劫相別レテ、須臾モ離レズ。尽日相対シテ、刹那モ対セズ。」
何億年も離れていても双方が真理を共有していれば、しばらくの間さえも離れていないが、真理を共有していなければ、たとえずっと一緒にいてもただかりそめに会っているにすぎないということです。この禅のことばは、友人、夫婦、仕事関係にも当てはまる普遍的な味わい深い言葉だと思います。(岡藤隆夫)